(高認体験談)スタッフKさん


Q1.高校を途中で辞めたきっかけを教えてください。

入学先の高校が自分に合わなくて不登校になったのがきっかけでした。東京だとまだ様々な偏差値の公立高校がありますが、地方の公立高校は偏差値の高いところばかりで、そこにいけない人たちはうんと偏差値の低い公立へ進学するか、お金がある人たちは自分のレベルにあった私立高校に進学していました。  当時、経済的に不安定な家庭で育った私は、もちろん私立の高校に通うことはできず、学力もそんなに高くなかったために偏差値の低い公立高校に進学することになりました。そこでの高校生活は、自分が思い描いていたものとは全く違ったもので、今では問題になるような教師からの体罰や、自分と合わない校風、そしてなによりも勉強が出来る環境ではなかったために、高校一年生の夏明けに自主退学を決意するまでに至りました。

Q2.当時は何をモチベーションに勉強していましたか。

英語を勉強したい!という強い気持ちが私のモチベーションになっていたと思います。中学生の頃から英語の勉強をするのが好きでした。その気持ちは高校に進学してからも続いており、高校での英語の授業に物足りなさを感じるくらいでした。いつかは大学受験をして英会話を勉強したり、英語の語源を学んだりしたい。そう思うようになってからはひたすら高校認定試験の取得に向けて勉強をし、最終的には念願であった英文科の大学にも進学することが出来ました。

Q3.高校認定試験を取得して良かったと思うことを教えてください。

いくつかありますが、一番は自主性が身に付いたということです。高校に普通通っていたら、大学受験の資料は高校の先生が調べてくれたり、どんな問題集を使ったらいいのかも先生が教えてくれたりするかと思います。でも、高校に通っていないとそういった情報は一切入ってきません。高認試験の予備校に通うことができればまた状況は少し違っていたかもしれませんが、私の経済状況でそんな高い費用を払うことはできず、自分で全部調べて、自分で試験に向けて勉強の計画を立てなくてはいけませんでした。その時は大変な事も多かったのですが、今振り返ってみるとその経験があったからこそ、自分で考えて、自分で行動を起こそうという強い意志を持つことが出来るようになったと思います。  もう一つは、大学に進学することが出来たということです。もちろんあのまま我慢して高校に通い続けていたら、大学受験が出来る切符を手に出来ていたのですが、高校に行きたくないと思いながら三年間勉強をしていたら大学に進学するモチベーションすら保つことができなかったと思います。恐らく勉強嫌いになって将来やりたい夢も特にもってないままなんとなく高校を卒業して就職していたかもしれません。大学進学後の勉強はどれも本当に楽しくて、毎日意欲的に励みました。大学教授からも将来大学院に残らないかと誘っていただけることもありました。  そして、大学時代何より嬉しかったのは「自分がどこかに属している」ということでした。高校中退後は学校にも職場にもどこにも属していない自分でしたので、大学生活は私にとってかけがいのない時間になりました。

Q4.高認試験取得中や取得後にどんな事が辛いと思いましたか。

取得中に辛かったのは、やはり一人でコツコツ勉強しなくてはいけなかったことです。日々孤独を感じながらの勉強でした。当時はネットが全く普及しておらず高認のコミュニティーも存在しなかったので、今は同じような境遇の人とすぐにつながることが出来るのが本当に羨ましいなぁと思います。まれに高認試験を受けていく中で知り合いが出来ることもあって、試験の休み時間に一緒にご飯を食べたり情報交換をしたり、そういう瞬間が自分にとってかなり励みになっていました。  取得後に辛かった事は、履歴書に「高認試験取得」と書かなくてはいけなかったことです。もちろん高認で大学に行けば最終学歴はその大学になるのですが、やはり理解のない所だとこの人は協調性がないんじゃないか、性格に問題があるんじゃないかと履歴書の段階で判断されてしまうことが多く、面接で聞かれる内容は「どうして高校を辞めたのか」など高認試験の話ばかりでした。むしろその他の内容について聞かれないことはザラでした。そういう時は資格を取得後も辛い気持ちになることは多かったです。

Q5.これから試験を受ける人、受けようか迷っている人にどんな事を伝えたいですか。

確かに高校を途中で辞めるということは、その後の人生に一切影響がないという事ではないかもしれません。でも、辞めたからこそまた新しい出会いがあって、新しい経験があって、自分が本当に目指したい目標や生きがいも見つけることが出来たと思っています。先にも言いましたが、高校に通い続けていたら私は自主性も自分の将来の夢も見つけられなかったと思っています。そして、本当にわずかな期間しか通わなかった高校でしたが、そこで知り合った同級生とは20年以上経った今でも連絡を取り合っています。  人と違う道を歩いていくという事は時にはとて困難な道になることもあります。そんな時に暗い気持ちになるのではなくて、困難な道を選んだからこそ得られる経験や出会いを大切にしてもらえたらと思います。ぜひ高校を辞めた事を後悔し続けるのではなくて、今をうんと楽しんでください!